クリニックに「事務長」は必要か——外注(事務長代行)という選択肢
この記事の要点
・事務長代行とは、クリニックの経営実務(会議・行政対応・採用・労務・広報)を外部専門家が月額制で担うサービス
・費用は月5万〜20万円程度で、常勤事務長(年600〜800万円)のおおむね1/3以下
・選ぶ基準は「医療の言葉が通じる」「労務の独占業務まで扱える(社労士)」「実務まで動く」の3点
・事務長代行とは、クリニックの経営実務(会議・行政対応・採用・労務・広報)を外部専門家が月額制で担うサービス
・費用は月5万〜20万円程度で、常勤事務長(年600〜800万円)のおおむね1/3以下
・選ぶ基準は「医療の言葉が通じる」「労務の独占業務まで扱える(社労士)」「実務まで動く」の3点
クリニックの経営が軌道に乗るほど、院長の机には「診療以外の仕事」が積み上がっていきます。スタッフの採用と面談、行政への届出、レセプトと収益の管理、ホームページの更新——本来これらを引き受けるのが「事務長」ですが、経験のある事務長を常勤で雇うと人件費は年600〜800万円。多くのクリニックにとって現実的ではありません。
事務長の仕事は、外注できる
近年、この事務長業務を月額制で外部の専門家に任せる「事務長代行」という選択肢が広がっています。月数万円から、必要な範囲だけを非常勤の事務長に任せる形です。常勤雇用と比べておおむね3分の1以下のコストで、経営会議の運営、収益データの分析、行政対応、採用、広報といった業務を引き受けます。
事務長代行に任せられる業務の例
- 経営会議の設計・運営、月次の経営レポート作成
- 診療報酬・施設基準の管理、届出、改定対応
- スタッフの採用(求人設計・面接同席)と労務管理
- 行政への各種報告、監査・個別指導への備え
- ホームページ・広報物の管理、業務のIT化
選ぶときの3つのポイント
第一に、医療の言葉が通じるか。施設基準や算定要件を「説明しなくても分かる」相手でなければ、院長の負担はかえって増えます。第二に、労務の独占業務まで扱えるか。就業規則の作成や社会保険手続きは社会保険労務士の独占業務であり、コンサルティング会社では対応できません。社労士が事務長代行を担えば、労務まで一つの窓口で完結します。第三に、助言だけでなく実務まで動くか。資料を作り、届出を出し、スタッフと直接話す——「動く事務長」であることが成果を分けます。
外注に向くケース
スタッフ数名〜30名程度の規模で、院長が経営実務を抱え込んでいるクリニック・診療所には、外注の効果が最も大きく出ます。逆に、既に信頼できる事務長がいる場合は、その方を支える顧問型の関わりが適しています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案への適用を保証するものではありません。助成金・許可申請等には行政機関の審査があり、結果を保証するものではありません。最新の法令・要領をご確認のうえ、個別のご相談は専門家までお寄せください。