月給・日給の人は、どう計算するのか
最低賃金は時間額で決まっています。月給や日給で払っている場合は、次のとおり時給に換算して比べます(最低賃金法施行規則第2条)。
月によって所定労働時間が違う場合は、1年間の平均を使います。年間休日から求めるときは「(365日 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12」です。たとえば年間休日105日・1日8時間なら、月平均は約173.3時間になります。
計算に含めない賃金
次の賃金は、最低賃金と比べる金額から除きます(最低賃金法第4条第3項、同法施行規則第1条)。
- 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
- 時間外・休日・深夜労働の割増賃金(固定残業代もこれに当たります)
- 精皆勤手当・通勤手当・家族手当
逆に、役職手当・資格手当・処遇改善加算を原資とした手当など、毎月決まって支払う手当は含めて計算します。「基本給だけ見て足りないと思っていたが、手当を含めれば足りていた」、あるいはその逆もよくあります。
医療・介護・障害福祉の事業所で見落としやすい点
月給制の職員が、実は割れている
パートの時給は改定のたびに見直しても、月給制の職員は「時給換算」をしていないことがあります。年間休日が少ない、または1日の所定労働時間が長い職場ほど、月給が同じでも時給換算は低くなります。
処遇改善の手当を外して考えている
処遇改善加算を原資とする手当も、毎月決まって払っていれば計算に含めます。一方で、年に数回まとめて払う一時金は含めません。支給のしかたによって結論が変わります。
就労継続支援A型の利用者
雇用契約を結ぶA型の利用者にも最低賃金が適用されます。最低賃金を下回る賃金とするには、都道府県労働局長の減額特例の許可が必要です(最低賃金法第7条)。
下回っていたときは
最低賃金を下回る部分の定めは無効となり、最低賃金額で定めたものとみなされます(最低賃金法第4条第2項)。発効日以降の差額を支払う必要があり、地域別最低賃金を下回る賃金を払った場合の罰則は50万円以下の罰金です(同法第40条)。まず賃金規程・労働条件通知書を改め、対象の職員に説明のうえ、発効日にさかのぼって精算します。
来年以降の改定に向けては、発効日より前に賃金規定を改定して賃上げすると、キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)の対象になり得ます。要件や注意点は A型事業所の助成金ページ と こちらのコラム にまとめています。
賃金規程の
見直し、月給制職員の時給換算の確認、差額精算の段取りまで、無料でご相談いただけます。お問い合わせは こちら。パート・アルバイトが社会保険に入るかどうかは 社会保険の加入判定ツール で確認できます。
※本ツールの結果は目安です。実際の判定は、賃金規程・労働条件通知書・勤務実態によって変わります。最終的な判断は、所轄の労働基準監督署・都道府県労働局または専門家にご確認ください。
※最低賃金額の出典:
兵庫労働局/
大阪労働局/
京都労働局(最終確認日 2026年9月28日)